両家墓リフォームポイント

彫刻文字の変更
姉妹で建てた水〇家の墓石。様々な理由があり、両家墓としてお墓を守られていくようになりました。
両家墓に変更するため、正面文字を変更。体裁よく仕上げる為、額縁のように１段沈めて以前の文字を消去。
額縁の中に「水〇家〇澤家之墓」と改めて文字彫刻しました。もっと簡単に文字を変更する方法もありますが不細工な仕上がりとなります。
双方のメリットデメリットを説明し、体裁よく仕上げさせて頂きました。
文字は、フォントで作られた文字ではなくこのお墓に使われていた実際の文字で彫り直しました。
文字の大きさの修正、芯の修正、バランス等をとり直す必要があるため手間はかかりますが、ご先祖様が大切にされていたものを引き継ぐという良さがあります。
また人が書いた文字の方が味があり良いお墓となるように感じます。


墓石の傾き直し
墓建立後５０年以上経過、傾いて当然です。また昔の施工方法では傾く確率は高くなります。
この際にしっかりと修繕する様にされました。
工事内容は３０㎝掘削後しっかりと地盤改良をし機械にて転圧。１０㎝以上のコンクリートを打設して重いお墓を面で支えるように丈夫な基礎工事をして今後極力傾かないように施工。転圧して下がった分も考えると約３５㎝以上の柔らかかった土を入れ替えていることになります。見積り時の価格差はこのような工事内容等で差が出ます。仕上がった見た目は同じでも数年後早ければ数か月後に差が目に見えてきます。墓石工事は皆様にとって大きな金額でありますが、後の修繕等も考えると最初にしっかりとした工事内容で進めていくことをお勧めします。価格で決めた結果、後々後悔された事例があります。


墓石洗浄
墓石洗浄は汚れ落としなので石を研磨した艶を復元することはできませんが、綺麗に黒ズミ汚れは除去しました。
全体的に石材専用の洗剤で洗っているので、細かな汚れも取れ石が濃くなったと思います。
外柵の黄変は石の内部から出ているものなので除去不可能なため、新しい石に交換。左隣と高さを揃えるように作り直しました。
玉砂利は黒色の砂利に変更。黒砂利は砂利の汚れが目立ちにくいのでお勧めです。


ﾛｰｿｸ立２本、花筒２本、線香立１個の取付
以前のお墓は五具足金具がない状態。
花立石はありますが金具がないため、供花の水は直接花立石に。これでは水の交換ができず水が腐り悪臭の原因に。
ローソク立は既製品で風除けがないので、常に火が消える状態。
香立も既製品で線香を立てにくいものでした。
全ての金具をしっかりと取付けて、快適にお墓参りできるようになりました。
花立石には花筒金具を設置して、水交換が容易になりました。また、花立石には水抜穴を設け、花立石に水がたまることはなく悪臭を放つこともありません。
ローソク立は防風型に変更。今まではローソク１本でしたが対になるように２本設置。
線香立はしっかりと立てることができネジ式となっている為、灰等の掃除も簡単。


納骨穴の変更拡大
納骨穴が小さく納骨が非常にやりにくい現状で、拳を入れるのがやっとな大きさです。
昔に建てたお墓ですので仕方ないのかもしれませんが、故人の御骨を納骨室へ落とすような形でしか納骨できない現状。
また、この地方では土葬の名残から御骨を土に還すイメージから納骨室は土に接しているように設計していますがそうではない状態。
この際、新しく納骨室と納骨穴を作り直しました。
今後のことも考えて納骨室を広くし土に還れるように設計しました。また、納骨穴も以前の４倍以上に拡大。
御骨を最後まで手を添えて納骨することが出来ます。